不機嫌honey
仕事をくれと言ったのはあたし。



海外まで顔が利く社長が、日本意外の仕事を入れてくるようになった。



こっちで撮影して、あっちに送るみたいな感じらしく、あたしはなにに出てるのか、全く把握してない。



レイさんが運転する車の後部座席で、うとうと…。



シートに沈んだ体が重くて、寝たら動かなくなるんじゃないかと心配になる。



そんな時、久しぶりにケータイが鳴った。



「はい?」

「シュリちゃん?私、アンナよ」

「アンナさん!?どうしたの?」

「真王が仕事で温泉を作ったの。一緒に行かないかと思って」

「行きたい!!けどぉ~…」

「お仕事、忙しいのかしら?」

「うん。でも行きたい…」

「時間ある時、連絡もらえる?」



超嬉しい!!



温泉なんて行ったことないし!!



電話を切ってからやっと体を動かした。



「レイさん、あたしの休みはいつ!?」

「どこに行くつもりだ?」

「澪王のママと温泉!!」

「2週間後なら空けられる。その分、今より忙しくなる」



温泉~!!



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