不機嫌honey
帰ろうと思い、ベッドから抜け出そうとした。



「うぁっ…」

「貧血だろ。肉を食え、肉を」

「食うから送ってってよ」

「ムリだ。もう3本目なもんでな」



片手にタオル、片手にビール。



嘘でしょ~…。



「超最悪…」

「ユウリに電話しといた。社長は今日不在だそうだ」

「もうヤダ…寝る…」

「賢明な判断だ」



澪王になんて言おう…。



ってか服…。



「あたしの服は?」

「洗濯中」

「着るもの貸して」

「ん、ほら」



Tシャツとジャージを借りた。



澪王の声が聞きたい…。



今の状況も疑われたくないし…。



電話しよう。



出るかわからないけど、とにかく電話をかけた。



「はい」

「今仕事?」

「今日は終わり。今帰ってる」

「あたしね、なんか倒れたみたいでね…」

「マジ?平気か?」

「今レイさんちにいる」

「は…?」

「変なこととかないからね!?勘違いされたくなくて…」

「すぐ行く」



ブチッと切られた。



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