不機嫌honey
もう限界っ!!



「澪王っ!!」

「うぉっ…なに?」

「一緒にお風呂入って。ひとりで髪乾かせない」

「何言って…」

「あたし、怒ってるの。他のヤツらは好きにすればいい」

「ははっ!!久しぶりのシュリ様だな~」



余裕の表情で頭をポンポン…。



そのまま抱っこされた。



「さっきからお前の不機嫌さにモネがビビってるぞ」

「知らない。お前、あたしの澪王に触るな」



ぽか~んと口を開けたモネと呼ばれる女。



コレはあたしのだもん。



「どういうことでしょうか…」

「見てわかれよ。鈍感?あたしの澪王なの」

「おふたりは付き合って…」

「だからさっきから言ってんだろ。理解力のねぇヤツだな」

「ビックリしちゃって…あははっ…」



抱っこされたままリビングに行き、澪王の膝の上。



首に腕を回してギューッと抱きついた。



「モネは新人歌手だ。ちなみに、駿太郎が落とし中だから」



小さな声でそう言われた。



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