BLACK or WHITE
彼女の昼休みの過ごし方は、流れが決まっている。
まず、ご飯を食べて(同僚と食べたり、一人で食べたりとそれはまちまちだ)、喫煙所で一服して、その後、ブラックの苦いコーヒー。
タバコも、ブラックコーヒーも苦手な俺が、それを大好きな女を好きになるなんて、一体何の間違いかと、俺を昔から知っている友人に、真顔で言われたばかりだ。
彼女を好きになったとはいえ、タバコやブラックコーヒーまで、俺が好きになった訳じゃないと、その友人には言い返したが。
そんな俺の苦手なものたちを満喫した後、彼女は午後の仕事を開始する。
その仕事の開始前、給湯室にいる彼女のもとに、俺は向かった。