BLACK or WHITE


そんな彼女を、壁に追い詰めて、俺は彼女の顔のすぐ側に手をついた。


「あんまり笑ってると、いい加減怒るよ?」


彼女の瞳をじっと見つめると、その頬がじわじわと桜色に染まっていく。

そして、耐えきれなくなったように、彼女の方から視線を逸らした。


「…それ、反則」


一方の俺も、耐えきれなくなって、苦笑しながら、手を離す。



いつも冷静沈着な彼女が、壁ドンで頬を染めるなんて、どんな反則技だ。

普段とのギャップが大きすぎて、こっちが恥ずかしくなってくる。


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