小さな初恋
『あたし・・

その…好きな人が・・いるの・・』



俺は、
「初真だったらいいな~」


とか思いながら、



花柄の話を聞いていた。


『それで…ね、その好きな人っていうの「ガチャン」…』



突然ドアが開く音がして、


花柄と俺は一斉にドアに目をやる。




『ただいま~愛斗』


ドアを開けたのは、





兄貴だった。


『お邪魔します♪』


その肩越しから、


背伸びをして顔を覗かせるのは葵。




『ああ…お帰り』


適当に答えると、


『あっ!!

愛斗の彼女?!』



先に入った兄貴より先に、


花柄の存在に気づいた葵は、

俺と花柄が付き合ってると勘違いしだした…



『付き合ってねぇよ』


葵には、

そういう勘違いして欲しくない



葵以外は眼中にねぇんだよ…



『お~!!

花柄ちゃん久しぶり♪』


兄貴が控えめにドアに立っていたのに、

部屋にちゃんと入ってきて、


花柄の側に行き、

頭を撫でた




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