悪魔的に双子。
適当に机を引っ付けてよう言われて、適当に座ると、必然的に近くにいた唯流と田城と、あともう一人、つやつやな黒髪を三つ編みにしている、菜々乃ちゃんと言うほわほわした女の子と一緒になった。
今日のノルマだとかいう枠の描かれた紙が1人三枚と、バラバラに切り刻まれた折り紙が入った広告袋が配られる。
作業が始まると、みんなそれぞれにぺちゃくちゃ喋りだした。
去年は机をくっつけたりせず、ひたすら無言の作業をした記憶があるのだが、今年の担当の先生はそんな張り詰めた空気を作る気はないようだ。
「園村さん、園村さんって、真昼くんと仲良いの」
菜々乃ちゃんは容量良く折り紙を枠に貼りながら、外見と同じほわほわした喋り方で尋ねてきた。
わたしはさっきとは別の意味でぶっと吹きそうになった。
「……園村さんって、わたしの方だよね」
唯流も園村さんなので、念のため聞いてみる。
菜々乃ちゃんはニコッと笑ってうなづいた。
「うん、園村さんって、真昼くんにお弁当渡してたから、仲良いのかなって」
口元は微笑んでいるが、瞳の色は真剣なのが見えた。
それこそ、今知り合ったばかりのわたしにこんなこと尋ねてくるぐらいに。
夏休みを挟んだうえに、なんかいろいろあって忘れていた。
そういえば、弁当なんぞというものを公衆の面前で渡したせいで、真昼のファンに睨まれているんだった……
ファンの子たちも夏休みを挟んでいるのはわたしと同じなのだから、棘が和らいでもいいはずなのだが。
今日のノルマだとかいう枠の描かれた紙が1人三枚と、バラバラに切り刻まれた折り紙が入った広告袋が配られる。
作業が始まると、みんなそれぞれにぺちゃくちゃ喋りだした。
去年は机をくっつけたりせず、ひたすら無言の作業をした記憶があるのだが、今年の担当の先生はそんな張り詰めた空気を作る気はないようだ。
「園村さん、園村さんって、真昼くんと仲良いの」
菜々乃ちゃんは容量良く折り紙を枠に貼りながら、外見と同じほわほわした喋り方で尋ねてきた。
わたしはさっきとは別の意味でぶっと吹きそうになった。
「……園村さんって、わたしの方だよね」
唯流も園村さんなので、念のため聞いてみる。
菜々乃ちゃんはニコッと笑ってうなづいた。
「うん、園村さんって、真昼くんにお弁当渡してたから、仲良いのかなって」
口元は微笑んでいるが、瞳の色は真剣なのが見えた。
それこそ、今知り合ったばかりのわたしにこんなこと尋ねてくるぐらいに。
夏休みを挟んだうえに、なんかいろいろあって忘れていた。
そういえば、弁当なんぞというものを公衆の面前で渡したせいで、真昼のファンに睨まれているんだった……
ファンの子たちも夏休みを挟んでいるのはわたしと同じなのだから、棘が和らいでもいいはずなのだが。