《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
「最初からユッキーを呼べば良かったんじゃないのかぁ?」


 覇龍のその言葉を聞くと不知火はギロッとこちらを睨んだ。


「ヤバイんだ。コン吉にそれを言ったら駄目だ」

「あの性悪奉行の手など借りんでも良いわっ! 霊毛針レイモウシン五月雨サミダレ!」


 不知火は全身の体毛を総毛立たせる。その周りを霊炎が渦巻いた。


「遅かったわね」


 咲邪が言うが早いか、不知火の身体から針のような霊毛が飛び出してくる。


「鬼共、往ね」


 不知火がひと言発すると、針状の霊毛は雨の如く降り注ぎ、鬼達は砂のように崩れ落ちた。


「あーあ、跡形もねぇでやんのぉ」

「人魂に怒られるんだ。絶対だ」


 咲邪達は霊を冥界に送り返さねばならない。現世で抹殺してはいけないのだ。


「覇龍さんの所為でしょっ? ユッキーの名前なんか出すからっ!」

「誰が人魂だってぇぇえ?」


 突然闘技場結界に萌えリンが現れた。それも物凄く大きな『大ダイ萌えリン』だ。


「アチチチィィッ」


 最初に天誅を喰らわされたのは斬汰である。


「でけぇ人魂だぁ……ぅわっ! 熱つつつっ」


 覇龍は尻を燃やされ逃げ回っている。


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