スイート・プロポーズ
「小宮、どうかしたか?」
「あ、部長」
通り掛かった夏目が、眉間に皺を寄せる円花に声をかける。
「いえ、何でも。部長は歓迎会、参加するんですか?」
ほのかに、夏目からは煙草の香りがする。
喫煙所帰りだろうか?
「一応な。あんまり飲み過ぎるなよ?」
「お気遣いどうも」
円花が笑いかけると、夏目は自分のデスクへと戻る。
「小宮さん」
「あら、新嶋さん。どうかしたの?」
コソコソと話しかけて来たのは、今年で2年目の新嶋 梨乃。
バッチリ決めたメイクに若々しさを感じてしまう。
「部長、今夜の歓迎会、参加するって言ってました?」
(それを聞きたくて、コソコソしてるわけね)
円花は苦笑しつつ、小さく頷く。