スイート・プロポーズ
「やった」
自他共に認めていることだが、梨乃は夏目狙いなのだ。
若くして部長に大抜擢された夏目は、将来性もあれば見た目も良い。
他の部署の女子社員も狙っていると聞く。
「私に聞かなくても、部長本人に聞けばいいじゃない」
月曜日、編集に渡す資料を確認しながら、円花は会話を続ける。
「いいじゃないですか。部長が来るなら、気合い入れてメイクしないと」
「その前に、気合い入れて仕事してね」
「・・・・・・はぁい」
円花の指摘に、梨乃は渋々自分のデスクへ戻る。
(資料はこれで良し、と。打ち合わせ用のは・・・・・・)
春の陽気と満たされたお腹。
お昼寝したい気分。
「小宮さん、お電話でーす」