スイート・プロポーズ
ページをめくる指先にさえも、見とれてしまいそう。
(男の人がこんなにも綺麗なんて……っ)
悔しいやら、悲しいやら、複雑な心境だ。
でも何よりも複雑なのは、こんなにも綺麗な人の彼女が自分だということ。
「どうかしたか?」
「な、何でもないです……」
夏目がこちらを見るのと同時に、視線を手元の本へと戻す。
あからさまに不自然だが、見つめ返す自信はない。
意識を本に集中させようと必死になりながらも、やはり目の前の夏目が気になってしまう。
「……?」
視線を上げたのと同時に、夏目がソファーから立ち上がる。
どうしたんだろう?
不思議そうに見ていると、夏目は円花の隣に移動してきた。
「部長……?」