スイート・プロポーズ
見直しもしたし、後は夏目に提出すれば、ようやく帰れる。
「部長、終わりました」
「ん」
残っているのは、円花と夏目だけ。
夏目に至っては、円花が終わるのを待っていたので、ある意味巻き添えだ。
(まったく倉本め。急な事とは言え、仕事を押し付けやがって)
電話を受けた波奈から聞いたが、かなり印刷所で暴れてきたらしい。
「問題ない。これで大丈夫だ」
夏目の言葉に、円花は安堵の息を漏らす。
「明日、倉本に文句言ってやれ」
「そうします」
ふたりは揃って、帰り支度を始める。
(・・・・・・なんか、似たようなシチュエーション、前にもあった、よね?)
ふたりきり、夜のオフィス。
思い出しそうになり、円花は小さく頭を振る。