スイート・プロポーズ
様付けに、ちょっとだけイラッとしたのは言うまい。
円花は走り去る倉本を見送り、資料に目を通す。
「何で急に印刷所・・・・・・」
「出来上がったポスターの色に、納得がいかなかったらしい」
独り言に返事が返ってきて、円花は顔を上げる。
「部長・・・・・・」
「悪いな。明日の会議で使う資料なんだ」
「いえ、大丈夫だと思います」
夏目がデスクに戻るのを確認して、円花はパソコンに向き直る。
(定時は無理、かな)
引き受けた以上、中途半端な仕事はできない。
円花は気合いを入れると、慣れた手つきでタイピングを始めた。
―――・・・・・・。
「ん〜、終わったぁ」
20時前に、なんとか引き受けた仕事を終わらせた。