スイート・プロポーズ

今夜、わざわざ結婚式帰りに円花の元まで訪れたのは、このことがあったからもしれない。


「話してスッキリした?」

「ちょっとだけね。・・・・・・帰ろっかな」


美琴は上着を羽織り、見送りはいらないと言って立ち上がる。


「話聞いてくれて、ありがと」

「気をつけて帰ってよ」


玄関が閉まり、円花はカップを片付けようとして、床に落ちるゴミに気づいた。

美琴がビリビリと破いた、名刺の切れ端だ。


「・・・・・・」


過去と現在は、不必要に、けれど必然性を持って交じり合う。


「片付けたら寝よう」


ごみ箱に捨てて、円花はあくびを噛み殺しながら、キッチンへ向かった。





―――・・・・・・。

五月晴れと言っても良いくらい、見事に晴れ渡る青空。


< 68 / 294 >

この作品をシェア

pagetop