スイート・プロポーズ
本屋を出て、美琴は駅へと向かう。
(円花でも誘おうかなぁ)
美琴は歩きながら、携帯を取り出す。
自分はざるだから、飲む相手が酒に弱いとつまらない。
だから、飲みに誘うのは大抵、円花。
「円花・・・・・・円花・・・・・・」
呪文のように繰り返しながら、美琴はアドレス帳を開く。
この時間なら仕事も終わっているだろうし、電話しても問題ないだろう。
そう思い、ボタンを押そうとした瞬間。
「!!!」
目の前に、見たくもない顔が見えた。
「美琴!」
向こうもこちらに気づき、近づいてくる。
(逃げよっ)
携帯をポケットに押し込み、美琴は逃げるように走り出す。
「み、美琴?」