スイート・プロポーズ

―――・・・・・・。

泡盛を飲んだのは、初めてだ。

普段はビールや焼酎で、泡盛は飲んだことがなかった。


(美味しい。・・・・・・それにしても)


チラリと、目の前に座る夏目を盗み見る。

前髪を下ろしているからだろう。

若く見える。


「どうかしたか?」

「え?」

「さっきから見てるだろう? 美味くないか?」

「いえ、とっても美味しいです」


慌てて首を振り、円花は笑顔を浮かべる。


「その、部長の私服が新鮮だったので」


嘘ではない。

夏目の服装をイメージすれば、必ずスーツが浮かぶ。

私服を見ると、とても新鮮な気持ちになる。


「まぁ、会社ではスーツだからな」


夏目は新しいお酒を、手酌でグラスにつぐ。


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