小さな光 ~月と太陽~
久しぶりに藤に見つめられた。


1人で寂しかったけど、それと同時に



「藤の目にあたしは、映っている?」


藤の目にあたしが映っていないことが


「映っている」


「良かったぁー」


寂しかった。



もう藤に見てもらえないと考えると寂しくて、寂しくて…


毎日が辛かった。



「もういい加減に泣き止めよ。
俺がいじめているみたいだろ?」


「だってぇー」



やっと藤と仲直り出来た嬉しさで涙が止まらない。


あたしの涙は止まることを忘れてしまったらしい。


「ねえ、どうして…

あたしを見てくれなかったの?」


「あー、それは…」



何だろう?
少し言いづらそうだ。



「………風邪」


「風邪?」


「風邪ひいたのっ!」


そう言って顔をヒョイッと反対側へ向けてしまった。








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