小さな光 ~月と太陽~

おまけ

「ねえ、藤?」


「ん?」



光に包まれた後、あたしたちはしばらくお互いの顔を見つめあっていた。

けどその時あたしは気が付いた。


「どうして制服じゃないの?」


確か…藤は仕事に行ってくると言って家を出ていった。


今は10時30分

本来なら仕事をしている時間。


どうしてスーツをきているの?



「制服はじゃないのは俺が今日休みを取ったから」


「休み?」


「どっかの誰かさんをこの後遊びに連れて行こうかと思って…
この休み中はあまり遊びに連れていってあげられなかったしな」



あたしの為に休みを取ってくれたの?

もしかしてずっと前から今日は休みだった?


「どっか行きたいところあるか?」


「どこでもいい、藤と一緒ならどこだって…」


「どこでもいいか…」



少し考えて藤は1つの考えが思い付いた。

「海でも行くか?」


「行くっ!行きたい」








< 307 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop