小さな光 ~月と太陽~
あたしが我が儘を言わないから心配してくれたの?


そんな素振り、全く見せなかったくせに…



如月さんの優しさがとても嬉しくてあたしは如月さんに飛び付いた。

急に飛び付いたあたしを壊れ物を扱うように抱き締めてくれた。



「アズは小さい頃から両親が居ない時が多かったから“甘える”って事を知らないんだよ。


けど考えて。
今は1人じゃない。俺がいる。だから言いたい事があったら何でも言って。
なるべくアズの我が儘、聞き入れるから」



あたしは家族の温かさをしっているけど両親に甘える事は知らない。


一緒に過ごせる時間が少なかったから我が儘を言う事が無かった。

我が儘を言ったら2人に迷惑かけると分かっていた。

だから「もっと一緒に居て」と何回も言いたかった。



けどあたしは2人に愛されている事を分かっていたから、言葉にならないで終わった。






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