小さな光 ~月と太陽~
「そろそろ寝るか?」


「うん」



如月さんの腕の中にいたら少しずつ眠くなってきた。


「アズ、一緒に寝てもいい?

………何もしないから」


そうだ!一緒のベッドに寝るんだから…
けどあたしは如月さんの言葉を信じる。


「一緒に寝てください」


2人で1つの小さなベッドに入る。




あたしは如月さんの腕の中で眠りにつく。



知らなかった。

人の腕の中がこんなにも安心できる場所だなんて。


昔のあたしだったら怖くて眠りにつく事は難しかったのに、
今は簡単に眠る事が出来る。



如月さんはあたしにとって月のよう。


夜、足元を優しく照らし、暗い所を明るくしてくれる。


暗い所が怖いあたしにピッタリだ。



如月さんは月。



あたしは如月さんの太陽になりたい。

月よりも明るく照らしてあげたい。


あたしは腕の中で深い眠りについた。









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