彼女志願!2nd

「固まってるね」

「石像みたくなってますよ」



アキがクスクスと笑いながら、私の肩を押し、先生へと近づける。



「そうだ萌、握手してもらいなよ」

「え、握手!? そっ、そんな、畏れ多いっ!!!」



うきゃーとなりながら、ぶんぶんと首を振ったのだけれど、次の瞬間、

「あ、でも、こんなこと二度とないでしょうから、あ、あっ、握手をっ……!」

プルプルしながら手を差し出してしまった、現金な私を誰が責められようかっ……!



「――お安い御用」



そして先生はにっこりと笑い、大きな手で私の手をギュッと握ってくれたんだ。


きゃーーーーー!!!!!!


そのぬくもりを感じた瞬間、卒倒しそうになった。







< 48 / 117 >

この作品をシェア

pagetop