彼女志願!2nd

確かに言われたとおり、立ち並ぶ打ち合わせ室の入口には電話とパソコンが置いてある。


ディスプレイを見てみれば、各部屋に『木村』やら『上田』やらと名前が出ている。

おそらく担当者の名前だろう。
これで、誰がどこにいるか一目瞭然、という仕組みになっているらしい。


受話器を持ち上げ部屋の番号をダイヤルすると、

『はい、丸山です!』

と元気な男性の声。


名乗ると『すぐに行きますね』と返事があり、それからややして、黒髪で短髪、メガネの男性が近づいてくるのが見えた。

年は私より年上っぽい。
穂積さんとかわらないくらいかな?


紺色のTシャツにデニム姿の彼は、私の前に立つと深々と頭を下げた。



「こちらからうかがうべきですのに、わざわざご足労いただいて申し訳ありません」

「い、いえ、そんな!」


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