彼女志願!2nd

私のきょどりぶりがおかしいのか、先生はやんわりと目を細め、そして精悍な目元にかかる前髪を長い指でかき上げた。

そして念を押すようにささやいた。



「ちゃんとわかってる」



わかってるって……。


一瞬、目の前の先生と『お狐陰陽師!』の主人公である銀子さんを錯覚しそうになった。


黙り込む私を見て、先生は軽く首をかしげた。



「――どうしたの」

「え、あの、やっぱり相瀬先生って、言葉選びがセクシーだなって。さすがベストセラー漫画家だなって、思いました」

「え? 今ので?」

「はい。大人になると、そういう、すべてを認め、受け止める言葉って、なかなか口にしないから。そういう断定って、セクシーです。女の子がキュンと来ます」

「ふぅん……」



先生が面白そうに笑う。



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