彼女志願!2nd

――――……



「あいたたた……」



気が付いたら窓の外はとっぷりと暮れていた。

少しばかり体をひねるだけで、首や肩がビキビキと音を立てる。



「ごはんは……パスタでいいか。たしか冷凍したままのミートソースがあったはず……あー、その前にお風呂に入ろうかな……入浴剤いれよう……とっておきのやつ……で、リフレッシュして……」



今日はアキが来てくれたけど、一人暮らしが長く、なおかつ家でする仕事なもんだから、気が付くと誰とも話さないまま一日が終わることがある。

だから自然と独り言も多くなっちゃうんだよね。


鼻歌を歌いながらお風呂を洗い、お湯を溜める。



「あー極楽、極楽……」



湯船のふちに後頭部をのせ目を閉じた。


リフレッシュのための入浴とはいえ、もちろん頭の中は、書いているお話のことでいっぱい。




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