Kiss Kiss Kiss
壁がクローゼットのようになっていて
その中に本棚が一面広がっている。

「うちはこうやって見せたくないもの
壁に隠してるんだよ。
だから綺麗に見えるだろ?」

そう言えば生活感のあるものが
リビングにもなかったし

キッチンも壁の中に収納されていた。

「早くに離婚したから
とにかく部屋だけは片付いてないと
仕事にもとりかかれないから
この家を建てる時かなり時間かけて
収納の勉強をしたんだよ。」

「すごいですね。こうしたら
部屋の見えてる部分がスッキリしていて
お掃除もしやすいですもの。」

「神経質とバカにされるけどね。
なってたって子供もいるし
掃除から始めてたら仕事できないし
いろいろマニュアルに書いてあるみたいだから
後は読んでみて。」

「楽しみです~~!!」

「ごはんはさ 夕日ちゃんに任せるから
献立作って好きなようにやって。
何でも食べるから。司がねあてにならないけど
夕飯食べなかったら弁当にして持たせてもいいよ。」

「朝陽さん うふふ
主婦っぽいとこありますね~」

「それはそうだよ 家政婦さんいないときは
主婦するからね~~まったく司のおかげで
大変なんだ。夕日ちゃんは頼むよ。」

明日から楽しくなりそう。

「その前に車の免許とったら?ここ不便だから
買い物とか絶対車あった方がいいし私も何かと助かるし
これから先も役立つからね。」

ということで
車の免許も取らせてもらえることになった。
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