Kiss Kiss Kiss
「うわ プレッシャーだな~
ホントに真面目に理想を作ったらダメだよ。
追々と傷つけちゃうかもしれないけど…
胸が痛いな……
夕日ちゃんの悲しむ顔を想像すると…」

「どんな朝陽さんも私の神様です。
受け入れます!!!」

「よかった~。
早くに私を知ってもらった方が
お互いのためだね。
夕日ちゃんがガッカリするのは
早い方がいいかもね。」

ガッカリだなんて
ずいぶん悲しいこと言うけど


朝陽さんは
私にとっても王子様なのかもしれない


母が叶えられなかった
身分違いの王子様


やっぱり私にとっても身分違いだけど
憧れるだけなら罰は当たらないでしょ?

「小説家って汚い部屋に住んでると
思ってました。部屋はとても片付いていて
寂しいくらいだった。」

「今はさ パソコンに打っちゃうことも
増えたからね……自分は書く方が好きだけど
打ってメールで送信とか…便利だよね。」


「川端康成や芥川龍之介が見たら
腰抜かして作家やめると思います。
便利すぎて違うことから
覚えなきゃいけないし。」

「面白いこと言うね~
夕日ちゃんと話してたらネタ作りできるな。」

優しく微笑む。

「実は秘密が隠されてるんだよ~」
そう言うと朝陽さんは部屋の壁を開いた。 
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