初恋
お兄ちゃんは嫌そうな顔をしていて。
准くんはお兄ちゃんの事をじっと見ていて。
あたしは下を向いていて。
「まぁ、裕大の話をしにここに来た訳じゃねぇから」
「・・・え?
だったら何だよ?」
「これだよ、こ・れ」
准くんは4折りにしてあるチラシをあたしに渡す。
なんだろう・・・
紙を開いてみると、
夏祭りの事が書かれていた。
「一緒に行こうぜ。3人で」
「「は?」」
「気分転換ってやつだよ。
たまにはパーっとさ?」
お兄ちゃんと目を合わせる。
夏祭りなんて、何年振りだろうか。
中学の時は、部活や家の手伝いやらで、
なかなか行けなかったから4年ぶりくらい?
あたしは、お祭り好きなので行きたい気持ちが大きくなる。
「沙奈ちゃん行きたいみたいだし?
裕大も行くだろ?」
「沙奈がいくっつーなら・・・」
「じゃ決まりな!そうと決まれば早く部活行こうぜ!」
准くんはお兄ちゃんの背中を押して着替えに行かせる。
渋々着替えに行くお兄ちゃんを見て
一息ついた准くんはあたしに話しかける。