初恋
乗り気じゃないのに、
こんなことになるなんて・・・
周りの視線が痛い。
亜衣は声をかけてくれる人に手を振りながら、
クラスの宣伝をしている。
亜衣みたいな性格だったら、
もっと気楽に教室に戻れたんだけど・・・
恥ずかしくて全く前が見れない。
「沙奈!前を向く!」
「や、嫌だ・・・」
「もう!これから接客するんだよ!?
そんなんでいいの!?」
「だったら、接客するのやめるー!!」
半泣きしながら亜衣の服を引っ張る。
亜衣はそんなこと知らんふりで、
あたしをズルズルと引きずっていく。
時間が早く進めばいいのにと、
思えば思うほど、時間が進むのは遅くなる。
やるって決めたことは、
やらないといけないのは分かってるけど・・・
やっぱり、恥ずかしいものは恥ずかしい。
「沙奈連れてきましたぁ」
時間は早くはならないのに、教室に着くのは途轍もなく早かった。
こうなったらやるしかないよね・・・泣