ぼくときみの幸福論
すると「みてみてー!」
子供がはしゃぐような明るい声とともに、芽衣が台所へやってきた。
その手には1着のワンピースが持たれていた。
芽衣の手にある小花柄のシフォンワンピースは、去年の誕生日に俺が芽衣へと贈ったものだ。
「懐かしい!これ去年、奏太くんからもらったんだよー」
「そんなの知ってるよ。だって俺が贈ったんだし」
「そうだよね。えへへ」
淡い桜色にほっぺは染まっていて、照れているってことがすぐにわかる。
照れてるでしょと、指摘するとすぐさま手に持っているワンピースで目以外を覆い隠す。
そして上目づかいで
「言うなぁー!奏太くんのばかー!」
と、言ってから寝室へ走って行った。
