流れる星を見つけたら
誤解から目薬


一日経ってから

また
自分の店に戻る。

しばらく留守にして
新しい職でも探そうかと思っていたけど、結局は戻ってしまった。

あー
何か恥ずかしい。

こそこそと【しばらく留守にします】看板を外し、営業再開の準備をしていると、サンドイッチ占い師が現れた。

「おかえりー」
笑顔で言い
ヤマザキの食パンを差し出してくれた。

せめて
ジャムかピーナッツバターがあると嬉しいのだが。

「ありがとうございます」
素直に受け取り
その場で一口食べると
凜子さんが覗き込もうとするので、それを阻止。

「見せてよぅ」

「ダメです」
勝手に占わないで下さい。

「リフレッシュできた?」
その笑顔は
どこか昨日のシェフに似ている。

凜子さんの背中にも
羽があるのか?

その羽は
黒いのか白いのか

天使か悪魔か。
じっと見てると「やだぁ見ないで」って左手を可愛く振り、指のダイヤを輝かせる。

「結婚が近いんですよね」
マー君のママが気に入ったら早いぞ。

「そうかもね」

「社長のお母様とも仲が良くなったとか」

「そうね。彼よりお母様との方が年が近いし」

さりげなく言ったセリフが
何気に怖いんですけどっ!

凜子さんって

いくつ?
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