「また買って来たの?」

私は翔織の隣に在るコンビニのビニール袋を見て、溜め息を ついた。

「たまには作った物 食べないと、病気に なるよ?」

既に食べ終えた翔織は、屋上に寝そべって腕を頭の下に回し、足を組んで空を見上げている。

……消化に悪そう。

「…………。」

何も答えない翔織を見て、曽根倉君は苦笑する。

「もう。今度 家に押し掛けて、ご飯 作っちゃうからね。」

私の言葉に、私以外の4人の躰が、ぴくりと反応した。

「え、海崎、椎名の家 行ったの?」

「ひゃあぁっ!って事は あんな事や こんな事――。」

「してませんっ!」

私が顔を真っ赤にして怒鳴ると、翔織が むっくり起き上がった。

「……海崎。」

どきっと してしまう。

いつも見てる瞳だけど、此処迄 真っ直ぐ見つめられると、やっぱり どきどきしてしまう。

「家の場所、誰にも言うなよ。」

そう言うと、彼は また寝っ転がってしまう。

その時、それ迄 黙っていた曽根倉君が、拗ねたように呟いた。

「親友の俺には教えてくれなかったのに、彼女には あっさり教えちまうんだなー。」

「慶、知らないんだ?」

「前 住んでたとこに戻って来た訳じゃないみてェだし、な。」

曽根倉君は膨れっ面で そう言うと。

「じゃ、そろそろ教室に戻るか。」

にっこり、笑った。

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