「昨日、掃除に使った水よ。こっそり取っておいたの。これ被って、泣くと良いわ!」

ルーム長は後ろに下がり、代わりにバケツを持った子が、私に近寄る。

「悪く思わないでね。私達も やんなきゃ、いじめられちゃうから。」

――あぁ……どうして?

何で、そんな酷い事するの?

少女がバケツを傾け、私は冷たさを覚悟して、瞳を閉じる。

辛い。

苦しい。

――死にたい。

昔、口癖だった言葉。

この言葉で、何度 自分を、両親を傷付けた事か。

でも、私は やっぱり、それしか言えないみたい。

ルーム長の高笑いと共に、ばしゃっと言う音が し……。

< 102 / 189 >

この作品をシェア

pagetop