「舞ちゃん、葵ちゃん……私……。」

「聞いてたよ、大丈夫、海崎は悪くないから。」

そう言う葵ちゃんに抱き付いて、私は子供みたいに泣きじゃくった。

「私……っ、“また”いじめられるなんて、嫌……でも、翔織と話せなくなるのは もっと……嫌だよぅっ!!」

“また”。

きっと その言葉で、3人は、私が いじめられっ子だったって、気付いてしまっただろう。

それでも3人は、大丈夫、大丈夫と繰り返しながら、私の背を いつ迄も撫でてくれた。

やがて泣き止んだ私が言った事は、たった1つ。

「お願い……翔織には、言わないで。」

翔織は、強い。

そんな強い彼に、弱い姿なんて、見せたくなかった。

「大丈夫。私達が守るよ。」

舞ちゃんは そう言って、笑ってくれた。

< 98 / 189 >

この作品をシェア

pagetop