溺愛トレード

 どうも私は人にあれこれとお世話していただくのが苦手な体質らしい。

 車は白亜のギリシャ神殿みたいな建物の前で停まった。

 何メートルあるのかわからないけど、見上げる程高く、そして太い柱がいくつもたっている。


 その柱と柱の間から瀧澤さんが悠々とご登場なさる。


「おはよう、乃亜。よく来てくれたね。待っていたよ」


「おはようございます」


 朝から、太陽の光を一斉に浴びてキラッキラと異様なくらいに輝いちゃってる瀧澤さんは今朝は比較的ラフな服装をしている。


 柔らかい髪もいつもは綺麗にセットされているけど、今日は無造作で、その無造作感がこれまたどえらくセクシーでたまらない。


 ボタンが三つも開いちゃっているシャツに、七分丈のチノパン、程よく筋肉がついているふくらはぎからキュッと細くなる足首と、くるぶしを惜しみなく見せてくれていて、ブランド物の皮のサンダルを履いている。




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