溺愛トレード
「なおちゃん、俺もビール。それに納豆キムチミックスー」
「はぁい」
語尾にハートマークをくっつけたなおちゃんは、徹平にウィンクした後に瀧澤さんを見つめて「はあ、贅沢な夜だわ」と一人夢の世界をスキップしているようだ。
「それで、実乃璃ちゃんはモナコだって?」
「あ! そうそう、今朝璃玖斗くんからの電話で消息つかめたんだよ」
「うん、それでさ、さっき日本に帰ってきたって連絡あったよ」
徹平は、少し瀧澤さんに配慮したような申し訳なさそうな顔をした。
瀧澤さんは気にすることなく、上手に焼けた海鮮お好み焼きを綺麗に九等分にカットしてくれた。
「で、今どこにいるの?」徹平にしか聞こえないような小さい声を出す。