溺愛トレード
瀧澤さんの別荘のお庭(?)には、学校の授業ができそうなくらい無駄に広いプールがあり、そのプールは海の方向へとゆるやかに流れていて、滝がある。
プールサイドではブーゲンビリアが華かなピンク色の花を咲かせている。
別荘には桐谷さんがスタンバイしていて、私は(またもや強制的に)水着とパレオに着替えさせられた。
そして、プールサイドの天蓋付きベッドみたいな場所で朝食のサンドイッチをご馳走になり、島で採れたもぎたてフルーツとフレッシュジュースで喉を潤し、流れ落ちていくプールをボケッと眺めながら念願のゴロゴロタイムに突入したわけですが。
正直、ぜーんぜんリラックスできませんから!
二人でいても広すぎる天蓋付きベッドマットの上で、瀧澤さんはリネン素材の大きなクッションに身を沈めて、存分にリラックスされている。
その背後には桐谷さん含め、数名のお手伝いさんが息を殺して待機してる。
「天気がよくて最高だ。どうした? 乃亜。少し泳ぎたいかな?」
「いえ、いいです」
ベッドの上で朝食を食べたのははじめてだし、南国リゾート満載のプールサイドでリラックスできる根性は、私にはない。
ふかふかマットの隅っこで膝を抱える。