合縁奇縁~去る者は追わず来る者は拒まず
「女として生まれたからには、子供を産みたいって思って悪い?」
「って、男は単なる種馬ってことっすか?」
山城は薄笑いを浮かべながら、わたしを煽った。
「そりゃぁ、好きな男と結ばれて子供ができればベストだけど。
出産年齢にはリミットがあるのよ。
運よく好きになれる男に巡り会って結婚できたとしてもよ、それが四十だったら、子供ができる確証って無いわけよ。
彼が子供を望んだらどうしたらいいわけ?
体力を振り絞って不妊治療に専念するの?
それとも諦めて代理母に彼の子供を産んでもらうって?!」
酔いも手伝って、わたしは三十路も半ばを過ぎた女の不安を、恥も外聞なく山城相手に喋っていた。
「なんか木村さんの話聞いてると、結婚は後回しでも、子供は産めるときに産んでおけ、みたいに聞こえますけど?」
ま、それができないから日本の出生率は低いってことですよね、なんて面白そうに笑う山城が憎らしい。
「それも……、一理ある。
気付いた時には、物理的に無理だったなんて悲しすぎるし。
そうだよね、産めるうちに産んで置かないと後悔するかも……
精子バンクってどうやってコンタクト取るんだろ?
それってやっぱ、体外受精なのかな?
お金かかるんだろうなぁ~
それより痛いのかな、たいがいじゅせいって……
いたいのヤダな……
きもちいいほうがイイな……」
もはや論理的思考はなりを潜め、感情に流されていくわたし。