幼なじみと一途な恋愛
side 燈弥



車の中で音楽を聞きながら、昨日の圭吾との電話を思い出していた。




昨日、俺は圭吾にまりあが好きだと伝えた。


案の定、圭吾は大騒ぎした。

それはもう、通話を切ってやりたいくらいに。


……一回、ホントにうるさくて切ったんだけど。




『お前、早く告れ!』


「は?」


『は?じゃねぇよ!どれほどの野郎がまりあちゃん狙ってると思ってんだ!』



いやまぁ、それは分かってるけど。



『余裕かましてっと、取られるからな!』



そのあと電話を切って考えた。




…確かに早くしないと、まりあを他の男に持っていかれる。



それに、まりあを長い間ずっと待たせてたからな。


俺の気持ち、ちゃんと伝えねぇと…。




「燈弥ってば!」



突然耳に付けていたイヤホンを取られた。


驚いて顔を上げると、お袋が少し怒った顔で俺を見ている。




「なんだよ」


「なんだよじゃないよ。まりあちゃん、寝ちゃってる」




寝てる?


ふと隣のまりあを見ると、確かに寝ていた。



「だからなに」



寝てるからなんだよ?

寝かしといたらいいんじゃねぇの。



「冷たいわねー。胸くらい貸してあげたらいいじゃないって言ってんの」



は!?







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