ミッション#メロンパンを争奪せよ!

王者の歴史

「聞いてよ、シャオ♪」

自分の部屋にて。

私の目の前のハムスター…シャオは、もひもひとエサを食べる。

今までは、この愛らしく可愛い相棒シャオが私の唯一の友達だった。

でもね

「ねぇシャオ、私ね、唯人君と〝戦友〟になれたんだよ~!」

戦友でも、見てるだけの今までとは違ったんだもん。

「それに、竹友センパイとナグサメ先輩、二人も新しいお友達ができたんだよ~!」

うきゃー!と私は部屋の中でひとり騒ぐ。

「やっぱり行動を起こせば世界は少し変わるんだよね!ふふふっ!」

嬉し過ぎて、顔がにやける。

するとシャオはもひもひ食べるのをやめ、少しムッとした顔になる。

「どうしたー、シャオー?」

指先で、こちょこちょ触ると指にすりすりしてくる。

そしてこっちを見る。

少しキッ、として眼で。


「もしかして…妬いてるの?」


その目は、自意識過剰かもしれないけど〝紗緒は俺のもんだぜ〟って言ってるような気がする。

ちなみにシャオ、オス。

シャオは図星だったのか指を離れ、滑車をシャーッ!と高速で走る。

「なぁに、嫉妬なのー!可愛いなぁもう!」

シャオの可愛さに悶絶しながら、私はベッドでうきゃうきゃしていた。
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