ミッション#メロンパンを争奪せよ!
先輩と
校門の所まで歩いた。

終始ほぼ無言だったけど
なんだか心地いい時間だった。


最後に先輩は耳元で囁いた。


「俺…紗緒ちゃんの事諦めたわけじゃないからね。」



ぼぼぼっ!!と顔が赤くなるのが、自分でも分かった。


「…せんぱぁい!!」

「ハイハイ、そんな顔真っ赤にして怒るなよな、まったく。可愛いんだから。」

「んなぁぁぁっ!!」

「こういう言葉に免疫ないのも可愛いねェ。」

「ふざけないでください!!」

「ふざけてないよ?」

「きゅ、急に真面目声やめてください!」

「ん?どうしたどうした、恥ずかしいか?」

「ナグサメ先輩のばか。」

「そのさぁ、ナグサメってのやめてよ(笑)本名まったく関係ないんだけど?」

「本名なんでしたっけ?」

「ひどっ!!津島拓磨だよ。」

「え!そんな名前だったんですか!?」

「知らなかったの!?」

「はい!!」

「満面の笑みで言うなよなー。」

「まぁ、私にとって先輩はやっぱり津島拓磨じゃなくて、ナグサメ先輩ですよ。」

「そっかぁ。」

そうして先輩は私の頭をポンポン、となでて「ナグサメってのも、まぁいいかな。」と笑った。


…私は、何気に先輩の笑顔が好きだ。


だから少し、心が揺らいだ。
このまま先輩の気持ちに応えても良いと思った。


でもやっぱり、唯人君への想いはそのままにしないと、先輩とも誓ったし。


まずやっぱり私は唯人君が好きだと思う。




というか…なんでだろう?
別に私は唯人君となんでもないのに
先輩といることが、なんか浮気しているような感覚だ。



変な感じ。



「送ろうか?」

「平気です。夕焼けさんはもうちょっと持ちそうなので。」

「んじゃ、またね紗緒ちゃん。」

「ナグサメ先輩、さよならー。」


ひらひらと手を振って、別れた。
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