君の隣で~☆星空☆続編~【完】
愛が砂浜で遊ぶ中、あたしはずっと海を見続けてた。



胸の中にあった痛みが、不思議となくなっていく……。




辛くて、苦しかった全てが張り裂けそうになる





「翼……?流奈ね、翼に逢いたくなっちゃった」



「もう……辛いんだ」





波の音に消されそうな声で、静かに翼に話し掛けた。




「ママ~!!!」



翼と一緒に座ってた場所から、愛が駆け寄ってくる。




素敵な……
純粋な綺麗な笑顔で………



一生懸命、あたしに向かって走ってきた。




「愛………っ!!」



「はいっ!!ママにあげるっ!!」



小さな手で、あたしの手の中に落とした小さな貝殻……




「……あ…りがと…っ!!」





涙が零れそうになりながらも、愛を強く抱きしめた。




「だいじ、だいじっ!!」



そう言いながらまた砂浜へと走って行く愛を見て、あたしは涙が零れた………。





「頑張らなきゃねっ………翼っ!!流奈、頑張るね!!」




貝殻を握り締めながら、目を瞑ると





この位置から、翼と座って海を見ていた全てが鮮明に思い出される。




3年経った今でも、



翼が話した、1つ1つの言葉が………




鮮明に思い出される――
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