君の隣で~☆星空☆続編~【完】
黙ったまま1枚の紙切れと睨み合う先生。



「とりあえず、今日また同じ検査をしてみましょう」



そう、笑顔で笑いながら話す先生に、あたしは心臓がえぐられそうだった。




“この人……笑顔を作ってる”



いつもの自分……。


それが分かっているだけに、先生の笑顔は、あたしに堪えた。



「あの………」


「はい?」



優しい笑顔で笑う先生は
お母さんみたいな先生だった。




「どんな事があっても……あたしこの子を産みたいんです……!!」



「分かっているわ……とりあえず診察台に上ってくれるかな?」



あたしは頭を下げ隣の部屋の診察台へ向かった。



「結果は1週間後に分かるから予約をして帰ってね」



「はい、分かりました。ありがとうございました」


そう言って診察室を出た。






―――帰り道―――


ショーウィンドーに映る自分の姿を見て驚いた。




きっと通り縋った人達はみんな…あたしの顔を見て
醜いと思っていただろう。



近くにあるコンビニのトイレに入り水道で顔を洗い笑ってみせた




笑ってるつもりなのに
ちっとも笑えてなんかなくて………




顔を洗い続けた後、鏡越しに映ったあたしの顔に
涙が零れ落ちた。
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