囚われた、あなたの腕の下。
こんな時、ワンルームである事をうらみたくなる。
ドア一枚挟んだ光景がありありと見える。
そして、たまに聞こえるドアを蹴り上げる音……。
このままでは……
殺される。
何故か、そんな事を思った。
あたしは、とっさに携帯のアドレスを開く。
一番初めに出たのは、アラタ君の名前。
あたしは、無意識にその番号を押した。
ププっと、音がなる。
その後に続く電子音。
早く、早く……アラタ君!!
【ピリリリリ】
すると、その音は意外な所でした。
外?
……え?まさか……。
あたしは、恐る恐る……玄関前に移動する。
外では、バタバタと走る音がする。
え……まさか、アラタ……君が。