囚われた、あなたの腕の下。
そう思った時、アラタ君が……電話に出た。
「ひっ!」
『愛理さん!無事?』
はぁはぁと、息を切らしたアラタ君が、電話の向こうにいた。
『愛理さんの、忘れ物……届けようとしたら、変な奴がいて……』
信じて……いいかわからなかった。
だけど、あたしは……扉を開いてしまった。
そこには、汗だくであたしのポーチを持った……アラタ君。
「ふ、うぇ……こわか……」
「何が、あった?」
アラタ君が、あたしに触れようとした……時だった。
《ガッシャン!!》
けたたましい、破壊音が……あたしの部屋を襲った。
「な、なに?!」
「ったく……愛理さん、入るよ?鍵閉めて」
そう言われ、あたしはすぐに鍵を閉めた。