囚われた、あなたの腕の下。
「なら、警察まで送るよ。その前に、なんか飲む?声……嗄れてる」
そう言われ、あたしは素直に行為に甘えた。
少し、離れた自動販売機。
買っている後ろ姿を、ボーッと眺める。
透が、暖かいペットボトルのミルクティーを買ってくれた。
あたしの、好きなモノ……覚えてくれてた。
少し、嬉しくなる。
親切に蓋まで開けてくれた。
あたしは、それをゆっくりと流し込む。
甘くて、甘くて、温かくて、また涙が出た。
そして、透の車に行く。
あれ?また違和感。
この車……あれ?
そうか、アラタ君と一緒だったんだ。