囚われた、あなたの腕の下。




「なんで、こんな所にいるの?」


その問いに……あたしは、答えられない。

ただ、蛇に睨まれた蛙のように、身体が固まった。

すると、手が……コッチへ伸びてくる。


「や、やぁ……」


あたしは、ただ後ろに下がるしか出来なかった。

だけど、そこはすぐに行き止まりになる。


「愛理……」


透に、こんな低いトーンで、名前を呼ばれたは初めてだった。


「ひ、あ……やぁ、っつ」


腕を引っ張りあげられ、身体がフワリと浮く。

抱き上げられた。


そして、そのままベッドに戻されると、透が覆いかぶさって来る。

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