囚われた、あなたの腕の下。

「い、や……いやぁ……」


顔を左右にブンブンと振る。

すると、頬をすぐに押さえ付けられる。


「そんなに、頭振ると気分が悪くなるよ。薬、まだ抜けてないだろうし」


確かに、少しクラクラする。
気持ちも、悪い。

それは、薬のせいか透のせいか……わからない。


震える。
身体が震える。

寒いからじゃない。
恐怖で、身体が震える。


「震えてる。俺が怖い?」


ニッコリとした笑顔は、さらに恐怖を煽られる。


「いいよ、存分に怖がって……でもね、愛理……もう君は俺のモノだから」


耳元で囁かれた言葉が、鼓膜を通って脳に響く。
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