S系少女
「…てあれ?でも何で女子…」



「この学校出席番号とか、男女混合らしいんですよ。何かね、前の校長先生が異常なほど差別嫌いでそうしたみたいで、今の校長先生は面倒くさがってこのままらしいですよ♪」


…そんなスラスラと…



「そうなんだ…何か詳しいね。誰情報?」


「えっ…やっ…えっと…」




…急に慌て始めたぞ…


俺何か言ったか?




「…や、別に言いたくないならい…」



「そうだっ!…“風の噂”ですっ!」




挙動不審な動きが鎮まり、何か閃いたかのようにニカッと笑顔で言った


いや、言い切った。




────てか、“そうだっ!”って言ったよね…。


…それも“風の噂”って…(何年振りに聞いたことやら)




…もしかしてこの子、天然?



何か中途半端に変な敬語使ってるし。



「…風の噂ですっ」



えっ2回目?!


…何か返事しなきゃ駄目っぽい(スルーするつもりだったのに)




「…風…って凄いねぇー。」



え───っ


ちょっと俺どうしたの───っ?!



「ですよねー。」



ニコニコしている彼女の隣で、自分でも意味の分からない失言を発してしまったことにショックを受けていた



…いくら答えに困ったからって、それはないだろ…(まさかうつった?!)

< 4 / 41 >

この作品をシェア

pagetop