真夜中に口笛が聞こえる

　白河秀夫の研究は、国家が引き継いでいた。美佳の主治医となった越石もその一員で、美咲の心配をよそに、美佳をサンプルとして研究していた。

　娘に異変が起これば、沢山の人の命が失われる前に、自分の手で殺すしかない。そんな決意を抱えたまま、美咲はこの先の生活を歩んで行く。