真夜中に口笛が聞こえる
 事件から一年後、娘を失ったフリージャーナリスト、金山静江は、民代との面会が実現する。

 民代から、夫、白河秀夫の研究にいたる経緯や、実験台にされた様子を聞く。
 そして失踪者二人と、秀夫を吸収した事実。
 インタビューの終了間際、口笛を吹いた民代に、静江は白河秀夫を感じとる。

 白河事件から一年半後、静江は隔離されていた施設に忍び込み、民代を焼き殺す。
 死ぬ間際、民代から娘を感じとり、静江は泣き崩れる。

 白河事件から二年後、静江の殺害記事の傍らで、左腕を失った信一郎の苦しむ姿があった。
 信一郎は主治医である越石に相談する。すぐに入院を通告されると共に、自分達に危害が及ぶ可能性があったことを知る。
 一度家に戻り、変貌していく体をなぞりながら、シャワーを浴びる。あがると、死んだ筈の金山静江が現れ、美佳も侵されていると告げ、信一郎を襲う。信一郎は自分の体もろとも、静江を炎で焼き殺す。

 

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